活動レポート

『緑のオアシス』:桶川・上尾-20
5月の観察と管理

NPO法人自然環境観察会

今回では、2023年5月に行われた「桶川のオアシス」の蜜源植物の育成保全、飛来昆虫・チョウ類の観察、そして新規植物の植栽地確保のための除草、枯葉・竹の焼却などを報告します。5月に開花した蜜源はアブラナ(花少し)、ダイコン(花少し)、ハルジオン(上旬)、ヒメジョオン(上旬以降花多い)、ナヨクサフジ、キツネアザミ、ウツギなど。昆虫ではシオカラトンボ、アカボシゴマダラ、アゲハ、アオスジアゲハ(産卵開始)、ナガサキアゲハ、ジャコウアゲハ(産卵開始)、キタテハ、モンシロチョウ(ヒメジョオンに多数)、ナミテントウ、ツチイナゴなどが集まりました。カナヘビ、ヌマガエル、シマヘビも観察しました。

ヒメジョオン:桶川のオアシスで4月のハルジオンに続いて5月はヒメジョオンが開花し始めた。花蜜は昆虫類の蜜源になっている。
桶川のオアシスの前面:多くは蜜源植物のハルジオン、ヒメジョオン。中央部分にビートルバンク(ムクノキ、アケビ、エノキ、クワなどの群落)を設けた。各種越冬昆虫、ヌマガエル、クモ類、オサムシ類、5月は温暖な晴天に1回シマヘビを見た。

※ ビートルバンクとは、昆虫の越冬場所の提供など、昆虫の保全を目的とした緑地帯です。対象となる地域の土地の中央にビートルバンクを設置すると、昆虫などがその周りの地帯に広がることができるようになると言われています。

桶川オアシスの境界木として古来から植えられているウツギ(アジサイ科ウノハナ、樹高1~2m):5月上中下旬に開花。白い花にチョウ類、ハチ類、徒長枝にはナミテントウが集まった。
ウツギ:花に集まるハナバチ、吸蜜と花粉集め。
ナガサキアゲハ:5月6日梅の木に飛来。メスが飛来し葉上で休息していた。オスも接近。毎年今頃の光景で、付近のユズ(ミカン科)で育った群れが蝶道を飛来し、オアシスの梅の木に休息に来ているのかと思えた。(写真のメス成虫の翅はかなり痛んでいた)
5月16日、ヒメジョオンに吸蜜に来たジャコウアゲハ♂:食草のウマノスズクサに若齢幼虫がいた。
焚火:枯れた竹草を燃やして炭にして地中に還元。この後に新規植物を植栽する。
除草:5月上旬に播種したマリーゴールド、白クローバーが出芽するように、またヒメジョオンがよく生育するように除草。
コガネグモ:ハルジョオンの茎間にネットを張っているコガネグモ。
ヌマガエル:桶川のオアシスにはヌマガエルが多い。草陰で湿ったところに多い。オアシスではシマヘビの餌になるのかと思う。

※毎週火曜日に活動しました。

団体名
NPO法人自然環境観察会
活動日
202362(金曜日)
活動の参加者数
5人